【失業給付】退職後に離職票を早く発行して貰う裏技

派遣を契約期間満了で退職する場合、離職票という書類をハローワークに持って行けば、一般的には会社都合的な扱いとして待期期間なしに失業給付をすぐに受けることができる。

こう書くと退職後に1日も途切れることなく退職後も生活費的なものが振り込まれる・・・と思ってしまうかもしれないが、そうはならないのが派遣会社の怠惰とお役所仕事の成せる技である。

なぜなら、この離職票という紙切れは派遣会社に発行を依頼するのだが、平均的な大手派遣会社にしても下手すると退職してから1か月近くも日数がかかってしまうのだ。

その間、失業給付を受け取る資格があったとしても手続きすることができないために無収入になるのは言うまでもない。

なぜ大手派遣会社では離職票発行に1か月近くもかかるのか?

10年以上前の昔は求人を紹介するというプロセスをとるためにわざと1か月待機させるというのをやっていたが、2023年の現代日本では本人が希望すればすぐに発行する仕組みとなっている。

でも、それでも本人の手元に離職票が届くのには1か月近くの時間がかかる。

この理由は最終勤務月の給与が確定してから“のんびり、ゆったり”と派遣会社が手続きするからである。

毎月15日に給与が振り込みされる派遣会社の場合は給与が確定するのは月末締めで7日か8日ころ。休日を挟んだりすると若干前後する場合もある。

7日か8日ころに給与が確定してから“のんびり、ゆったり”と離職票をハローワークに発行する手続きをするのである。

大手派遣会社では毎月、数百人や数千人単位で退職者が出るので、生活費の都合があるからなどと言っても基本的に個別に手続きを早めたりはしてくれない。

むしろ、退職する人間など派遣会社からしたらアカの他人にでしかないから、生活の都合など知ったことではないのだ。

「給与未確定」でも離職票を発行できる

生活費の都合などで出来るだけ早く離職票を手に入れたい場合、最終月の給与確定前に発行して貰う方法がある。

給与確定を待つことがないため、最短で退職後1週間程度で離職票を手に入れることもできる。

大手派遣会社などでは例外なく、何も言わずにマイページや営業担当者に離職票の発行を依頼すると給与確定後に“のんびり、ゆったり”と手続きされることになる。

給与未確定で離職票を発行するのは何度もやって貰ったことがあるし、正常にハローワークで受理されるものだが、不思議と知る限りでは派遣会社側で「急ぐ場合は給与未確定で発行できます」などと案内されているのを一度も見かけたことはない。

推測では給与未確定で離職票を発行すると、あとから個別にハローワークから派遣会社に連絡が入ってやりとりの手間がかかるからであろうと思う。

親切、親身な営業担当者でも給与未確定で離職票を発行できますよ、とまで気が利く人はほとんどいないので、労働者側の身を守る知識として知っておいて損はないだろう。

人にもよるが、1か月待つのか1週間待つのかは大きな違いである。

蛇足 大手派遣会社の離職票を発行は効率重視

離職票は退職に至った理由などを細かく書く書類であるが、大手派遣会社が記載する離職票の内容はシンプルなことが多い。

辞める人間に興味関心なんかないからというのもあるし、業務を簡略化するためだと思うが、離職理由は以下の2択しかないようなものである。

1、契約期間満了で特段のトラブルがない退職→会社都合的な扱いでの退職(離職コード2C)

2、契約期間中にトラブル等での退職→自己都合退職

実際は怪我や病気、パワハラ等の細かな事情があっての退職だとしても、どちらかに集約されるケースが多いと思う。

離職票の記載内容でヤキモキしていて眠れない人に言えるのは基本的には上記「1」で処理されるということ。満6か月以上の有効な勤務期間(月11日以上勤務など)があれば、すぐに支給対象となる。