【Q&A】派遣社員が受け取っている額面(マージン率)はどのくらいなのでしょうか?

質問

会社で派遣会社からの請求書を見る立場にあります。

月あたり一人30万円ほどの請求ですが、派遣社員が受け取っている額面はどのくらいなのでしょうか?

回答

平均して6~7割くらいの金額。

派遣社員ひとりひとりの利益率はコンビニのおにぎりよりも小さいことが多いが、派遣会社の営業や内勤の事務職やコールセンター従業員の給料、事務所の維持費、求人広告、Webサイト運営などの費用として、がっぽり3~4割くらい引かれている。

派遣会社が利益を出す上で重要なのが、それらの運営費用を抑えることだろう。大手派遣会社では求人紹介を行うコールセンターが人件費が安い北海道などの地方都市にあったり、総務的な機能もやはり地方都市に置かれていることも多い。

それどころか、某大手派遣会社では営業マンが使い捨ての契約社員という、全く笑えないジョークまで存在する。

総合的に考えると、人材派遣というビジネスそのものが経費削減が全てとも言える貧困ビジネスとも考察できるだろう。

また、普通の会社では厚生年金などの諸々の社会保険料は会社と本人で折半するが、派遣社員の場合は実質的に自分で稼いだ金額から全額払うことになる。

別項でも説明したが、派遣会社からの請求は正社員並みの金額だとしても、派遣会社の運営費用として大きく引かれてしまうため、派遣社員のほとんどは貧困層や低所得者層である。

派遣で働くならば、このあたりの仕組みはぜひとも理解しておきたい。