【2023年版】派遣切りなら貰えた個別延長給付が実質終了!? 意外と変わる失業給付の現状

期間雇用である派遣で働いていると失業給付は労働とセットのようなもの。

派遣で長く働いている人は必然的に失業給付を受給する機会が多くなるわけで、人によっては1年おきくらいに貰っているという人も多いのではないだろうか。

しかし、意外と失業給付というのは時期によってコロコロと細かい内容が変わるものである。

例として、2020年頃のコロナが始まった時期と2023年の記事執筆時点での派遣社員に遭遇しがちな変更点で挙げておこう。これから失業給付の対象になりそうな人は生活の立て直しのためにも要チェックだ。

個別延長給付は障害者など非常に限定的になった

筆者の記憶では過去10年くらいは派遣の契約終了に伴う離職の場合、毎月求職活動をきちんとしていれば給付終了時に60日分の個別延長給付が追加されるのが通例だった。

2020年頃においてはコロナの影響もあって、派遣だった人もそうでない人も、多くの人が個別延長給付の対象になったような気がする。

ところが、2023年においては元々が限定的な対応だったこともあって、制度自体は存在するものの、障がい者や国が指定している難病の方など対象者が非常に限定的になった。

これまで個別延長給付を貰っていたから今回も貰えるだろうと思っているとガックリ来るかもしれないし、求職活動のスケジュールにも影響が出るだろうから、予めは悪しておくとよいかもしれない。

雇用保険の説明会が復活した

2020年~2022年頃まではコロナの感染対策で雇用保険受給の説明会が省略されていた。

毎回会場で流される説明ビデオがネットで観れるようにされていて、各自で見ておいてくださいと言われるだけだった。

実際、毎年のように失業給付を受けている人の場合は「また観るのか・・・」と思うこともしばしば。

受給の説明などもしてくれるものの、大体同じ内容だし、給付に関わることは実際は個別に質問などしないと解決しないので意味がなかったりする説明会である。しかも、普段のハローワークではなくて、少し遠方の会場に出向いたりする手間も大きいものである。

しかし、国のコロナ対応が緩和されたこともあって、2023年現在においては雇用保険説明会が地域によるかもしれないが概ね復活したようである。

但し、以前はビデオと合わせて2時間くらいかけていたのがビデオは事前に見ておく方式になって初回講習と受給説明で合計1時間弱に短縮された。

省略できるものだったら省略してもいいと思うが、お役所仕事だから仕方がないのだろうか。

受給者資格証は写真不要でマイナーバーカードの提示になった

これも国のお役所仕事によるものだけど、以前は申請する時に顔写真を2枚提出していて受給者資格証に貼られていた。

もう当たり前のように写真を持って行くわけだけど、2023年においてはマイナンバーカードを認定日ごとに提示する方式になった。

情報流出など様々な問題で騒がせるマイナンバーカードだけど、国が鳴り物入りで作った仕組みだから、失業者にもマイナンバーカードの作成や所持を促すための施策であると思われる。

一応、今のところは従来通り写真方式にもできるようだけど、窓口や担当者によってはマイナンバーカードが基本というような対応のようである。

やたら職員との相談を勧めるようになった

真実を言及するのを恐れずに言えば、意味がないどころか害を受ける可能性の高い職員との面談を勧められる機会が増えた。

ハローワークによるかもしれないが、やたらと失業給付の認定日などに「就活実績になりますので、このあと職員との面談をしていけますか?」なとど疑問形で勧められる。

それぞれの業界の経験者でもないパートの臨時職員だったりする窓口職員に相談したところで時間の無駄でしかないし、ハローワークで紹介される仕事などロクなものではないことが多いので、実績を作るだけなら、しれっとスルーしてネットから適当に応募するのがてっとり早い。

ハローワーク絡みの相談員やカウンセラーの類は、それ自体が本人たちがする仕事を供給しているだけなので意味のあるものではないと経験的に知っている。

年収200万台のブラック企業を紹介されたり、「どこどこ地方(田舎)の求人が増えているから引っ越した方がいい」などわけわからんことを言われるのがオチ。相談する価値がない。

支給要件なとば大きく変わっていない

以上のように、細かい手続きなどの変更点はあるものの、支給要件などは大きく変わっていないようだ。

その他にも自己都合退職の場合の制限期間が2か月に短縮されてたりするけど、派遣満了での需給に関していえば、個別延長給付が対象でなくなったというマイナス方向の変化が大きいと思う。