こんな場合は派遣も即日退職可能!! 派遣会社の言う「契約期間は辞められない」は大嘘なワケ

派遣で求職活動していると無責任なコーディネーターや営業などによって、実際の仕事内容よりも2~3割盛られて(減らされて)紹介されることが多い。

伝言ゲーム形式である派遣の紹介方式

そもそも「伝言ゲーム形式」で派遣先から直接仕事の説明を応募の段階では受けられないこともあり、派遣会社という「負のフィルター」によって紹介されてトントン拍子で仕事に就けたのはいいが、当初の説明と色々違う気がする! という事態は高い確率で起こってしまう。

そういった場合、明らかな派遣会社の落ち度である場合は法律によって即日退職が可能だ。

「契約期間は辞められない」は派遣会社の大嘘、騙し行為

正社員やパート、アルバイトなどの直雇用の場合、一般的には民法によって14日前に退職届を出すなど、一方的に意思表示することで法律的に退職することができる。会社の就業規則としては30日前などとなっていても、より優先度が高い民法の14日前が適用される。法律というのは優先度の順位があって、この場合は14日が優先される。というのが前提知識。

だが、派遣社員など「有期雇用契約」として雇用されている場合は少しややこしい。派遣社員は多くの場合、2~3カ月程度の契約期間で「〇月×日~〇月×日」などという契約期間が設定される。

この場合、原則的には法律上は契約期間を守らなければならないのは派遣会社が言う通りである。期間を決めて契約した場合、労働者側には期間を守るという責任が発生するからだ。

労働条件が違った場合は即日退職可能

上記の話はあくまでも派遣会社側が正しい紹介の仕方をした場合である。正確な労働条件を契約書などで明示するなど、派遣会社側に落ち度がなかった場合だ。

しかし、派遣会社側がノルマ達成のために仕事の内容を正しく伝えなかったり、営業がアホすぎてロクにヒアリングできていないような場合は派遣会社側の落ち度となる。仲介手数料を取って仕事を紹介している以上、派遣会社は正確に仕事の内容を把握していないとならないし、それができないのだったらその派遣会社は存在価値がない。ただのピンハネ会社である。

根拠法律は労働基準法第15条

とは言っても、嘘の労働条件で仕事を紹介したり騙す前提の営業がいる派遣会社だ。いざ話と違うと思っても「契約期間中は辞められない」など「退職? 有り得ないですね」などと我が物顔で言ってくる可能性が高い。

そんな時は労働基準法第15条の規定を持ち出せばよい。

色々なサイトで説明があるが、下の厚生労働省「知って役立つ労働法」というPDFに優しく書かれている。

労働条件が違っていた場合には、労働者は約束通りにするように要求できますし、
そのことを理由にすぐに契約を解除することが認められています。
この場合は有期労働契約の契約期間途中であっても、退職することができます。

かいつまんで言うと、日本の法律としては嘘の労働条件で紹介して働かせるのは違法行為である。本来は契約期間を守らなければならない派遣社員などの有期雇用契約者でも即日退職が認められるのだ。

まとめ 嘘の条件で働かせる派遣会社は法律で対抗しよう

今回は派遣でありがちな嘘の条件で働かせる派遣会社の対処法の一つを説明した。

正社員などの場合は民法により14日前の一方的な申告で退職できるが、契約期間が決められている派遣の場合は原則的には契約期間を守らなければならない。但し、それは派遣会社側が法律を守っている場合であって、嘘の労働条件で働かせているような場合は通用しない。労働基準法の規定により、「話と違う、出直して来い!」と即日退職が可能だ。

ちなみに、それでも辞めさせてくれないなど揉める場合は労働基準監督署が管轄となる。全国の都道府県にあり、確実なのは対面での相談だがメールや電話などでも相談できる。