ジョブカード(税金無駄カード)という天下りの匂いプンプンの書類について少し語ってみる
ジョブカードという税金の無駄と言える書類をご存じだろうか?
知らない人は資本主義の世界において、ある程度以上の幸せな人だと想定される。
「ジョブカード? ああ、あれね・・・」と苦い思い出のある人は、ハローワークというか厚生労働省絡みの職業訓練や、それに類するものに関わりになったことがある人であろう。
お役所仕事が民間に通用するわけがない
ジョブカードの実物はネットで検索すればエクセル形式などでダウンロードできるので、ジョブカードを知らないけど興味はあるという探求心溢れる人は各自で調べて貰うとして、ジョブカードの何が問題かというと、実際上、何の役に立たないからである。
ジョブカードのおかげでよりステータスの高い仕事に就けたとか、そんな話は全く聞いたことがない。
「仕事を通して得た強みは何か?」とか「興味、関心のあることは何か?」「学生時代の印象に残っている出来事は何か?」というようなことを、リストラや派遣切りされて明日の生活費にも困ってハローワークで失業給付を受けているような切羽詰まった求職者に何ページも書かせる書類がジョブカードである。
この時点で「ああ・・・」となるのが普通の感覚であるが、ジョブカードは少なくとも10年以上前から存在する。こんな書類やその周辺のシステム構築のために、多大な税金が投入され続けているのが現状だろう。
つまり、肝心の求職者側が「ああ・・・」と思ってしまう書類がジョブカードであるが、ハローワークやその周辺の天下り機関が潤う仕組みになっている。
職業訓練や教育訓練の給付金申請には必須!!
民間企業ではまず使われていないジョブカード。履歴書や職務経歴書と合わせて応募書類としても利用できるらしいが、ジョブカード自体が世間的に見向きもされていないので要求されることはまずない。
しかし、そんなジョブカードはどこで使われているかというと、ハローワーク絡みの職業訓練の類や、教育訓練で給付金を申請する場面である。
職業訓練は運営元がハローワークみたいなものなので、民間企業で全く見向きもされていないとしてもジョブカードを作成しないとならない。職業訓練校には就職指導の時間があり、その時にジョブカードを作成しないとならないのだ。
そして、同じく天下り資格と言われている『国家資格・キャリアコンサルタント』からアドバイスらしきものを受けないとならない。
まさに、ジョブカードあるところにキャリアコンサルタントの姿あり!! なのだ。最近ではこの2つは厚生労働省によってセット売りになっている。
教育訓練の給付金の場合は申し込む段階で事前にキャリアコンサルタントとジョブカードを使って面談しないとならない。
以前、専門実践教育訓練を申し込もうとしていたときに面談したことがあるが、キャリアコンサルタントは傾聴スキル(相手の話を聞く)がその価値らしく、こっちの話していることに相槌を打ったり、ちょこっとアドバイスするくらいの内容だったが、しっかり書類にキャリアコンサルタントお墨付きのサインを貰うことができた。
ちなみに、キャリアコンサルタントは基本的に中高年の人が多いけど、20年や30年も前の就活事情、思い出話をキャリコンで話されても何の役に立たない。
ジョブカード+キャリコンはお役所仕事の典型
百歩譲って、新卒者や第二新卒と言われる職業経験が少ない人ならジョブカードも自己分析の役に立つ場合もあるかもしれない。学生時代の経験から何の仕事に向いているのか探るような場面では、ジョブカードの設問も意味があるかもしれない。仕事経験が少ないフリーターやニートの人にも自己分析の役に立つかもしれない。
しかし、10年や20年社会人経験があって、切羽詰まって明日の仕事を探さないとならない人にとっては、戯言に思えない設問ばかりなのがジョブカードだ。
ハローワークやその周辺の人たちの仕事を税金で作り出しているだけのようにしか個人的には思えなかったりする。
こんなジョブカードだけど、忘れ去られて消えていくのかな~と思っていたら、むしろ逆だった。
最近になって新しいジョブカードのサイトがリリースされたらしい。なんとも税金の力は恐ろしい。あるゲームで悪役として厚生労働省の人間が出てくるが「金は湯水のように使える」と言ってたけど、現実もそうなのかなと思ってしまわなくもない。