派遣社員とは真面目に働くほど損をする定額サブスク型労働

派遣社員の働き方は定額制のサブスクに似ている。契約で曖昧にされた業務を次々と追加されても、本人に支払われる報酬は変わらない。
派遣先は定額で労働力を使い放題にでき、派遣会社は安定したマージンを得る。だが、派遣社員本人は真面目に応えるほど損をする仕組みになっている。
目次
契約の曖昧さがブラックの温床
派遣契約には「〇〇業務全般」「部署サポート」「その他付随業務」といった曖昧な表現が盛り込まれることが多い。これを口実に派遣先は本来の業務範囲を超えた仕事を押し付ける。料金は定額のままなので、派遣社員がどれだけ広い範囲の仕事をしても時給は変わらない。
曖昧さは派遣先にとって“無限に広がる便利さ”であり、派遣社員にとっては“無限に広がる負担”である。
会話例
正社員「これも“付随業務”だからお願いね」
派遣社員「契約書には書いてないと思いますが…」
正社員「いや、“全般”って書いてあるでしょ。全部含むよ」
派遣社員(心の声)「(“全般”って、どこまで…?)」
派遣先と派遣会社だけが得をする
派遣先は定額で労働力を最大限に搾取でき、派遣会社はマージンを安定的に確保できる。派遣先は「便利な労働力」を求め、派遣会社は「契約更新」を求めるが、派遣社員の待遇改善という発想は存在しない。
会話例(派遣会社)
派遣会社「派遣先からの評価は高いですよ」
派遣社員「それなら時給は…」
派遣会社「いや、それは派遣先との契約で…」
派遣社員(心の声)「(評価が高いのに、なぜ私は得をしない…?)」
会話例(派遣先)
正社員「派遣さん、ほんと助かってるよ。なんでもやってくれるし」
派遣社員(心の声)「((評価が高いのに、なぜ私は得をしない…?)」
真面目に応えるほど本人が損をする
契約にない業務を引き受ければ、気力やモチベーションが奪われるが、時給は変わらない。派遣社員が真面目に応えるほど損をする構造が固定化されている。
真面目さは評価されるのではなく、“便利さ”として吸収される。そして、その便利さは派遣社員を永遠に派遣のまま縛りつける。
会話例
正社員「派遣さん、これもお願い。あなたが一番早いから」
派遣社員「契約外ですが…」
正社員「いやいや、できる人がやるのが一番でしょ」
派遣社員(心の声)「(できる人が損をする仕組み…)」
別の会話例
派遣社員「これ、私の業務範囲でしょうか」
派遣先社員「細かいこと気にしないでよ。助かってるんだから」
派遣社員(心の声)「(助かってるのはあなたで、損してるのは私)」
適当にやることが合理的な防衛策
この仕組みを理解すれば、派遣社員が契約外の業務に過剰に応える必要はない。派遣先は“便利な派遣”を求めるが、便利であるほど損をする。ならば、便利になりすぎないことが、派遣社員にとっての生存戦略になる。
会話例
正社員「これもお願いできる?」
派遣社員「契約にないので、派遣会社に確認しますね」
正社員「あ…いや、そこまでしなくていいけど…」
派遣社員(心の声)「(“確認”と言うだけで態度が変わる)」
別の会話例
正社員「派遣さん、もっと主体的に動いてよ」
派遣社員「契約範囲内で対応します」
正社員「……」
派遣社員(心の声)「(真面目にやるほど損をするのは、もう学んだ)」
結論 ブラックな構造に真面目に向き合わない
派遣社員は定額サブスクの中で搾取される存在だ。契約の曖昧さを利用して業務を追加されても時給は変わらず、得をするのは派遣先と派遣会社だけ。
だからこそ、派遣社員にとって最も合理的な選択は、契約外の要求に過剰に応えず、適度に距離を置いて働くことだ。ブラックな構造に真面目に応える必要はない。
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