中小企業での派遣勤務が異様にブラックなのは「高コスト人材」として扱われるから

派遣社員が中小企業の派遣先で働くと「ブラックだ」と感じるケースが多い。
その背景には、単なる経営者の意識の低さだけではなく、派遣社員が正社員よりも高コスト人材として認識されている“逆転現象”がある。
目次
派遣社員は「自社の人間より金がかかる」
多くの中小企業にとって派遣社員は、自社の正社員よりも割高なコストを伴う存在だ。派遣料金には派遣会社の取り分が含まれるため、派遣先企業が支払う総額は中小企業における正社員の給与より高くなることが多い。
「高い金を払っている」という不満が経営者や現場の管理職はもちろん、平社員のレベルにまで芽生える。これが派遣社員へのパワハラ、モラハラ、過剰要求、各種の冷遇に繋がる。
コスト意識が「使い捨て」マインドを強化する
高コストであるがゆえに、中小企業は派遣社員を「短期間で成果を出させる存在」という強迫観念に駆られる。教育や育成に投資する意識は薄く、即戦力として酷使される。
結果、派遣社員にとっては「すぐさま成果を出せなければ切られる」「成果を出してもコストが高いゆえに評価されない」という二重のプレッシャーにさらされる。
中小企業特有の「余裕のなさ」が拍車をかける
大企業なら資金も人員に余裕があるため、派遣社員と言えど、配属後には一定の研修期間を設けられることもある。しかし、中小企業は資金も人員も余裕がない。「高コスト人材」に対して苛立ちが強まり、過剰な要求や冷遇が常態化する。
中小企業での派遣勤務がブラック化するのは、経営者の意識の問題ではなく、派遣社員が正社員より高コスト人材として認識される構造的な矛盾に起因する。高い金を払っているという意識が強いため、派遣社員にとってブラックな環境が生み出される。これは偶然ではなく、必然的な現象なのだ。
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