大手の派遣契約満了後に紹介されたのが“時短のパワハラ中小ブラック”という罠

派遣として大手企業で長期間安定して働いた場合、契約満了後に紹介される案件も同じレベルの環境が続くと考えがちだ。
しかし、派遣会社の紹介ロジックは必ずしも「前職の質」を基準にしていない。営業担当の評価軸は“どれだけ早く決まるか”に寄っているため、長期稼働の実績があっても、次に紹介される案件の質が保証されるわけではない。
目次
「時短 × 中小 × パワハラ」という想定外の環境
大手企業での安定稼働を経て紹介された案件は、時短勤務かつ中小企業で、業務量と責任のバランスが明らかに崩れた環境だった。
業務フローは整備されておらず、属人化が進み、相談相手も限られている。時短勤務でありながらフルタイム並みの負荷がかかる状況が日常化していた。このような環境は、派遣会社が「早く決まりそうな案件」を優先した結果として発生する典型例である。
ミスマッチは短期間で表面化し早期離脱につながる
業務内容と環境のギャップは短期間で明らかになり、体調面や業務遂行の観点から継続が難しいと判断せざるを得ない状況に陥る。
こうした早期離脱は、個人の能力や適応力の問題ではなく、案件そのものが長期稼働を前提とした設計になっていないことが原因である。派遣の世界では、環境が合わない場合に早期に判断することは珍しいことではなく、むしろ合理的な選択といえる。
派遣会社は“キャリア”より“数字”を優先する
派遣会社の営業担当は、企業との契約数や決定スピードが評価の中心となる。
そのため、スタッフのキャリアや希望条件よりも、「今すぐ決まりそうな案件に入れる」という判断が優先されることがある。この構造は担当者個人の問題ではなく、派遣ビジネス全体の仕組みによって生まれるものだ。長期稼働の実績があっても、次の紹介が必ずしも同等の環境になるとは限らない理由がここにある。
ミスマッチは個人の価値とは無関係
短期離脱が発生すると、自分の評価が下がったのではないかと不安を抱く人もいる。しかし、派遣におけるミスマッチは、個人の能力や価値とは無関係である。
むしろ、環境が整っていない案件に長く留まるほうがリスクが高い。派遣という働き方は、企業側の都合や環境の質によって左右されやすい。環境が合わない場合に早めに判断することは、キャリアを守るうえで重要な選択となる。
働き方は“企業に合わせる”時代から“自分で選ぶ”時代へ
働き方の選択肢は増えており、派遣会社だけに依存する必要はない。業務委託、契約社員、在宅専門の求人など、環境を自分で選べる道が広がっている。
今回のようなミスマッチは、派遣の構造的な問題を理解するきっかけにもなる。働き方を派遣会社に委ねるのではなく、自分に合う環境を主体的に選ぶことが、これからのキャリア形成ではより重要になっていく。
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