チンパンジー社会と派遣を取り巻く日本社会は同じ構造の問題を抱えている

派遣という働き方には、どこか非人間的な殺伐さがある。契約の短さや立場の弱さだけでは語りきれない、もっと深い非人間さだ。その構造を見ていると、ふと野生のチンパンジー社会が頭をよぎる。

チンパンジーはアルファオス(ボス)を頂点とする厳格な階級社会を形成していて、弱い個体は不利な立場に置かれる。まったく別の世界のようでいて、派遣を取り巻く日本社会と驚くほどの構造が似ている。もし両者が似ているのだとしたら、それは偶然ではなく、同じ根本原理が働いているからだ。

派遣の殺伐さは階級構造から生まれる

派遣の職場には、弱い立場の者が不利になりやすい構造がある。契約は短く、伝わる情報は少なく、代わりはいくらでもいると見なされる。

派遣で働く側は常に緊張を強いられ、組織の中での位置づけは曖昧なままだ。これは単なる労働条件の問題ではなく、もっと根源的な階層構造の問題に近い。そこにはチンパンジー社会の殺伐さと重なる部分が見えてくる。

チンパンジーはアルファオスを頂点とする階級社会

チンパンジーの社会はアルファオスを頂点とした厳格な階級社会だ。

最上位のオスは食料やメスを優先的に得て、群れの秩序を支配する。下位の個体はその恩恵にあずかれず、立場が弱い者ほど危険にさらされやすい。自然環境では資源は限られており、資源は強者が優先され、弱者は後回しにされる。そこには制度も倫理もなく、ただ階級がすべてを決める世界だ。

派遣先も階級によって動いている

派遣社員が働く派遣先企業も、階級構造に支配されている。

正社員がアルファオスのように最上位に位置し、その下に契約社員やパート、業務委託、さらに下に派遣社員が置かれる。権限や情報量、安定性は階層によって大きく異なり、下位に行くほど不利になる。

派遣という立場は下位階級として扱われやすい。これは偶然ではなく、階級構造が組織の中に埋め込まれているからだ。

理由は違っても構造は同じ

チンパンジー社会は本能で動き、派遣を取り巻く日本社会は制度で動く。

しかし、どちらの世界でも「強者が資源を優先的に得て、弱者が不利になる」という現象は同じである。資源が限られている状況では、階級がそのまま生存や安定、繁殖に直結する。つまり、理由は違っても、両者は同じ形をしている。殺伐さの根本は、どちらも階級構造と限られた資源量にある。

弱肉強食なのは人間もチンパンジー社会も同じ

チンパンジーの社会と人間の社会は、まったく違う世界のようでいて、根本構造は驚くほど似ている。

どちらも階級が資源の配分を決め、弱い者が不利になる。ただし、人間はチンパンジーよりも知能がある。殺伐さを当然のものとして受け入れる必要はなく、階級の仕組みを理解することで、どこを変えればいいのかが見えてくる。派遣という働き方の厳しさは、自然の摂理ではなく、人間が作った構造の問題だからだ。

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