大学など教育機関の派遣求人に応募する前に必ず知っておくべき落とし穴

派遣の仕事を探していると、「大学」「学校法人」「教育機関」といった求人が目に留まることがある。落ち着いた職場環境、安定した業務、残業の少なさなど、一般企業にはない魅力を感じる人も多いだろう。

しかし、大学の派遣求人は良くも悪くも一般企業とは一味も二味も違う。特に、選考プロセスや面談の進み方を理解せずに応募すると、「思っていたのと違う」「待たされた末に不採用で予定が狂う」といった事態になりやすい。

本記事では、一般企業の派遣求人と比較しながら、大学の派遣求人ならではの特徴と注意点を「経験談からの一例」として紹介する。大学案件に初めて応募する人、気になっている人は前提知識として押さえておくとよい。

選考スピードは一般企業より明らかに遅い

一般企業の派遣求人では、職場見学を行って、早ければ当日中、遅くとも2~3日以内に結果が出ることが多い。派遣という雇用形態は即戦力性が重視されるため、企業側もスピード感を持って判断するからである。

一方、大学の派遣求人では事情が大きく異なる。学内の承認フローが複雑であったり、複数部署での確認が必要であったりと、意思決定までに時間がかかる構造になっている。そのため、急募と書かれていたのに、結果が出るまでに1週間以上待たされるケースも珍しくない。

このスピード感の違いを理解していないと、他の求人応募を待たせてしまったり、不採用だった場合に応募スケジュールが大きく崩れたりする可能性がある。大学の派遣求人に応募する際は、結果が遅いことを前提に、並行して応募を進める姿勢が重要である。

面談は「職場見学」ではなく「面接」に近い

一般企業の派遣面談は、スキルが業務内容に合致しているか、直近でどのような業務を担当していたかといった実務面の確認が中心である。形式的に進み、短時間で終わることも多く、いわゆる「面接っぽさ」は一般的に薄い。

しかし、大学の派遣面談では様相が異なる。職歴が複数ある場合には、1社目から順に入社理由や退職理由、業務内容、さらにはその企業自体がどのような事業を行っていたのかまで詳細に質問されることがある。

また、趣味や価値観、物事の考え方といった人物面に関する質問が多い点も特徴だ。一般企業の感覚で職場見学に臨むと、想定以上に踏み込んだ質問に戸惑う可能性がある。大学の派遣面談は、名称こそ職場見学であっても、実態としては正社員採用に近い質問内容であると認識しておくことが必要だ。

大学が人物面を重視する理由

大学や教育機関では、同じメンバーで長期間働くことが前提となる職場が多い。また、教員や研究者、学生など、立場や価値観の異なる人々と日常的に関わる環境であるため、人間関係のトラブルを極端に嫌う傾向がある。

そのため、業務スキルが十分であるかどうか以上に、コミュニケーションの取り方や考え方の癖、性格や価値観といった人物面が慎重に見極められる。これは派遣社員であっても例外ではなく、「トラブルなく一緒に働けるか人物かどうか」が重要な判断基準となる。

一般企業と比べて人物面への比重が高いことを理解していないと、なぜそこまで聞かれるのかと違和感を覚えるかもしれないが、これが大学的な選考方法であるとも言える。

大学でも複数の派遣会社に求人募集することがある

大学や学校法人といった公的機関に近いように思える組織では、どこか一社の派遣会社だけを通じて人材を募集しているというイメージを持たれがちだ。

しかし、実際には一般企業と同様に、同じポジションの求人を複数の派遣会社に同時に依頼しているケースも少なくない。これはより多くの応募者からの面談選考を前提としているためである。

この点も理解していないと、選考結果が出るまで時間がかかったり、複数社に同じ求人があることに戸惑ったりすることになる。

大学の派遣求人に向いている人と向かない人

大学の派遣求人に向いている人は、結果が出るまで待つことに強いストレスを感じず、自身の職歴や経歴を時系列でスムーズに説明できる人である。

一方で、すぐに結果を求めたい人や、面談はスキル確認程度で形式的なほうがよいと考える人は、大学の派遣求人は合わない可能性が高い。

業務においても、スピード感のある職場でスキルを発揮して次々と業務をこなしたい人にとっては合わない可能性が高く、職場の落ち着きや人間関係を重視し、安定した環境で長く働きたいと考える人の方が合う可能性が高い。

大学の派遣求人の前提を理解してから応募する

大学の派遣求人は、選考スピードが遅く、面談が面接寄りであり、人物面が強く重視されるという点で、一般企業とは大きく異なる。

しかし、これらを理解したうえで応募すれば、大きなミスマッチは避けられる。落ち着いた環境で安定して働きたい人にとって、大学の派遣求人は十分に検討に値する選択肢である。一般企業と同じ感覚で臨まず、大学特有の文化を前提として準備することが重要である。

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