あえて言おう! 日本における人材派遣は貧困ビジネスであると

あえて言うまでもないし、ある見方をすれば世の中は思いのほか広いから、個別の事情で当てはまらないケースもあるにはあると思う。

年収1千万円を超える金融業界の難しい専門職の派遣や、研究機関などの一般公募されないような派遣、ハイクラスのITエンジニアなどにおいては、貧困どころか地域や年代の平均収入を大きく上回り、高額所得者に位置するような派遣社員も存在することかと思う。

だが、大多数的な全体的な傾向から言うと、人材派遣、派遣会社、派遣社員、このあたりのキーワードを取り巻くのは貧困ビジネスに他ならないことが多い。

しょーもない案件でも応募者殺到する業界構造

人材派遣が日本で流行っている背景は色々あるが、要は成熟した資本主義社会での現象である。

派遣は基本的に即戦力が求められるが、教育する必要のないスキルが高い人材を、必要な期間だけ、企業は雇うことができる。

派遣で働く人や派遣で働こうとする人はよく知っておくべきだが、企業からすると派遣は必要な時だけだから、いらなくなったらポイっと契約を終了させられるメリットがある。

そんな期間限定のしょーもない仕事だとしても、中途での正社員採用の枠が少ない日本においては、派遣で働こうとする人間はそれなりに多い。労働力、つまり派遣で働く人の供給がなければ、派遣会社のビジネスは成り立たない。

固定費のかかるリストラしにくい正社員を多く抱えている日本企業では、一時的な業務量の増加や、自社の能無し正社員では対応できない業務のために、派遣社員を雇う場合が多いのである。

いつの間にか正規労働者と非正規労働者という差別

労働者に正規も非正規もあるものかと思うけれど、非正規労働者という言葉を最初に使い出したのは、某AIチャットによると元厚生労働省の官僚だと説がある。

正社員などの正規労働者と派遣などの非正規労働者を言葉で分けた方が、事務処理などがやりやすいからというのはあるけれど、単に事務処理上の話だけではなくなっている。

派遣会社がビジネスとして成り立つには、派遣で働こうとする人がいないとならないことはすでに述べたが、一度か二度でも派遣で働くと正規労働者に戻るのは難しいという実情がある。

スキルがつかず評価も低い派遣社員

正社員などの転職市場において、派遣社員は評価が低いことが多い。

自社でも派遣社員を雇ったことがあれば、派遣社員がどのような労働をしていることが多いかイメージしやすいと思うが、派遣社員の評価が高いという人事担当者や経営者は少数派であろう。

かつては会社を辞めると脱落者という刻印を押されたほど、日本は転職や会社ほ辞めることに否定的な国である。現在どの程度まで諸外国レベルになっているかは不明だが、アメリカみたいに良い条件を求めて3年ごとに転職するのが当たり前というふうには絶対になっていない。

転職回数をやたら気にする日本企業

転職は何回まで、というような暗黙のルールが作られていることもあるし、海外だったら違法になり得るが年齢や性別で就職差別するのも当たり前というくらいに、転職の価値観が古臭いのが日本である。

派遣で働くと一回の契約期間が1ヶ月や長くても3ヶ月ということが多いから、ごく普通に派遣で働いていても1年で2、3社くらいは職歴ができるのが一般的。

ちなみに、同じ派遣会社なら転職回数に含まれないという変な意見もネット上では見聞きするものの、転職で重視される職務経歴書では派遣先での業務を書くのだから、転職回数とは派遣先の数である。

5年や10年以上も派遣で働いていたら職歴が2桁になるのが普通だけど、こうなると一般的な正社員の求人では書類選考で漏れてしまう。

そうして、現実な選択肢として派遣の求人しか応募先がなくなってしまうのである。

以前、某派遣先で知り合ったアラフォーで20年くらいずっと派遣社員をしているという専門職の人に出会ったが、その人は転職の際に提出する「職歴を”工夫”している」と言っていたけれど、工夫でもしないと派遣の求人にすら採用されづらくなってしまう。

まとめ 派遣会社とはどこからどう見ても貧困ビジネスである

一般的な傾向として、派遣社員は高収入でもなければ、普通は正社員など正規雇用の仕事には容易に転職することができない。

そして、派遣社員の平均的な年収は貧困層または低所得者に位置していると考えられる。

人材としての供給がなければ派遣会社はビジネスを続けられないことを考えれば、まともな仕事を探しにくい人をターゲットにしている貧困ビジネスであることはあきらかだろう。

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