複数人同時採用の派遣先はブラックの可能性が極めて高い理由

「複数人同時採用だから安心♪」などという話は、派遣会社が作っている幻想のキャッチコピーに過ぎない。

実態は選別前提であり、適当な採用なのでスキルミスマッチを起こしやすいという、雑な運用であることが多い。

本記事では、この構造がなぜ機能不全を起こしやすく、結果としてブラック化しやすいのかを現場レベルの経験談から整理する。

適当に多めに採用して競わせる

複数人同時採用という時点で「教育前提の増員」ではなく「ふるい落とし前提の補充」であるケースが多い。

必要人数を正確に見積もっていない、もしくは離脱を前提に多めに入れている。結果として現場は即席のサバイバル環境になり、仕事の質ではなく「どれだけ早く順応して上司に気に入られるか」という生き残りゲームに変質する。採用というより、在庫補充に近い雑さが透けて見える。

できる人間、扱いやすい人間を最初の契約期間で選別

最初の契約期間は選別期間である。

スキル評価よりも「都合の良さ」が重視されがちだ。指示が曖昧でも文句を言わない、契約外のことでも受け入れる、そういう人間が残る。

逆に、常識があり、正論で進めていくタイプは「面倒」と判断されて切られる。つまり、残るのは優秀な人材ではなく、現場にとって都合のいい人材だけという歪んだ選別が起きる。

人間関係がギクシャクしまくる

同時期に入った人間同士が本来は協力すべきなのに、椅子取りゲーム状態なので自然と牽制し合う。

情報共有は滞り、教えたら自分が不利になるという空気すら出る。上はそれを放置、もしくは利用する。結果として、チームではなく個人戦になり、職場の空気は最初から終わっている。

マニュアル、引継ぎが未整備

複数人入れるのに教育インフラが整っていない時点で管理能力が欠如している。

体系化されたマニュアルがなく、口頭ベースの属人化した業務ばかり。つまり「教えられる人がいる前提」で回っていた現場が崩壊して、その穴埋めを派遣で雑に埋めているだけ。再現性のない仕事を新人に投げる時点でまともな運用ではない。

前任者のビデオ録画と小学生レベル作文だけで独学

複数人同時採用の理由は様々だが、元々常駐していた別の派遣会社や、アウトソーシング企業と丸々入れ替えというケースも多い。理由はもちろんコストダウンだ。長く常駐していると派遣料金やアウトソーシング料金が上がっていくが、新人に切り替えれば安い料金にリセットできる。

ただ、この場合、まともな引継ぎは受けられないことが特徴。派遣を切られた経験があるならわかると思うが、派遣切りした企業のために一生懸命に引継ぎするモチベーションなんて普通はない。

そのため、唯一の教育は、要点がつかめないダラダラした録画ビデオだけであったりする。もしくは、まるで小学生2年生の作文のようなドキュメントを渡して、複雑な独自システムの運用なのに「これ読めば分かるでしょ」というだけの狂った指揮命令者の立ちふるまい。配属直後から、ありえないことが次々と起こる現場だ。

こうした教育もどきには、質疑応答もなければ、理解度の確認もない。業務の背景や例外対策は完全に抜け落ち、表面的な操作だけをなぞらされる。結果、少しでもイレギュラーが来た瞬間に全員詰む。

契約書や指揮命令関係すら不透明

極めつけはこれ。

誰が指示を出すのか曖昧、契約範囲も曖昧、責任の所在も曖昧。外部業者や別部署から平然と指示が飛んできて、断ると「協力的でない」と評価が下がる。

派遣契約の基本すら守られていない状態で、現場は都合よく運用される。こういう環境はトラブルが起きても誰も責任を取らず、全部現場に押し付けられる構造になっている。

結論として複数人同時採用は警戒すべき条件

厄介なことに複数人同時採用を伏せたまま募集する派遣会社や派遣先も存在する。

1人募集だと思ってたのに、初日の待ち合わせには、なぜか5人も集まっていたこともある。

まともな現場は複数人の同時採用でも教育体制と役割分担が明確だが、ブラック寄りの現場は人を増やす前にやるべきことを全部飛ばしている。

その歪みを最初に食らうのが新しく入った派遣社員たちという、歪んだ空間が日本には数多く存在する。

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