ハローワークで派遣社員が相談しても無駄に終わる理由

「仕事で困ったらハローワークへ」という言葉を信じて、ハローワークに足を運んだことのある人は多いだろう。
だが、そこで待っているのは、ほとんど民間企業で働いたことのない職員と、ハローワークから報酬を受けている外部のキャリアコンサルタントたち。彼らは“相談員”という肩書きを持ちながら、実際には派遣社員や非正規労働者の現実を知らず、時に謎の上から目線で「正社員を目指しましょう」と言い放つ。
この構造に、果たして本当の支援は期待できるのだろうか。
目次
民間経験ゼロの職員が「企業目線」を語る違和感
ハローワークの職員の多くは、厚労省の管轄下で公務員的なキャリアを積んできた人々である。
彼らは「企業はこういう人材を求めています」と語るが、実際に民間企業で働いた経験がないケースも少なくない。採用の現場を知らず、面接の空気も知らず、現場の理不尽さも知らない。そんな人が「あなたの強みは何ですか?」「何がしたいんですか?」と問いかけてくる。これがハローワークの実態である。
外部キャリアコンサルタントも“お役所化”
ハローワークには外部のキャリアコンサルタントが配置されていることもある。
彼らは曲がりなりにも国家資格を持ち、専門的な知識を備えているはずだが、実際にはハローワークから報酬を受けている“委託業者”である。そのため、相談内容はハローワークの方針に沿ったものになりがちで、自由な発想や本音の助言は期待しにくい。
しかも「あなたのキャリアを棚卸ししましょう」と言いながら、ほとんどの企業では使われないジョブカードの記入に終始するケースもある。相談者の人生はフォーマットに収まりきるほど単純ではない。
派遣社員の現実を理解できない構造的限界
派遣社員や非正規労働者が直面する問題は、契約の不安定さ、職場での扱い、キャリアの断絶など多岐にわたる。
だが、ハローワークの相談員は「正社員を目指しましょう」「資格を取りましょう」といったテンプレート的な助言しかできないことが多い。派遣の現場で何が起きているのか、なぜ正社員になれないのか、どうすれば抜け出せるのか。その本質的な構造的な問いに答えられる人は少ない。
役所化したキャリコンとテンプレ的な助言
ハローワークは制度としての役割を果たしているかもしれない。相談すること自体が無駄なのではない。
だが、ハローワークは派遣という迷宮に迷い込んだ人間に寄り添う場所ではない。派遣経験ゼロの職員、役所化したキャリコン、空虚な助言、謎の上から目線。これらは、派遣社員が本当に必要としている支援にはなり得ない。
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