初日の出社15分後に実務を押し付ける派遣先はブラックである科学的理由

人間の脳は新しい環境に適応するために時間を必要とし、慣れのプロセスを経なければパフォーマンスは安定しない。にもかかわらず「即戦力」という言葉を免罪符にして、派遣社員を消耗品扱いする職場は、科学的に見ても効率を破壊する構造的搾取の典型だ。

即戦力を求めるのは脳科学的にブラック企業

初日の出社15分後に実務を押し付ける職場は、常識的にも脳科学的にも異常である。人間の脳は新しい環境に適応するために時間を必要とし、初日は情報の整理や職場の雰囲気に慣れるための準備期間であるはずだ。ところがブラック企業は「即戦力」という言葉を免罪符にして、この適応のための時間を完全に奪う。

実際に私自身、某大手派遣会社から紹介された派遣先でこの異常な体験をした。初日の出社15分後に「ではこれをやってください」と実務を押し付けられ、右も左も分からない状態で業務を強要されたのだ。これは教育や準備を省略するための派遣先の怠慢であり、労働者を消耗品扱いするブラックの典型的な姿勢である。

適応に必要な脳のプロセスを無視する構造

脳科学分野の研究によれば、人間は新しい環境に入ると「認知的負荷」が急激に高まり、情報処理能力が一時的に低下する。

これを回復させるには一定の慣れの期間が必要だ。派遣社員に即戦力を求める企業は、このプロセスを完全に無視して過剰なタスクを押し付ける。結果として、脳は疲弊しパフォーマンスは落ちる。

ストレスホルモンが生産性を破壊する

新しい環境で急激な要求を受けると、脳はストレスホルモンであるコルチゾールを分泌する。

これが過剰になると集中力や記憶力が低下し、学習能力も阻害される。つまり初日の出社15分で即戦力を求める職場は、科学的に見ても労働者の能力を削ぎ落とし、生産性を自ら破壊している。効率を口にしながら、効率を潰しているのがブラック企業の矛盾だ。

即戦力信仰はブラック企業の免罪符

派遣社員を「即戦力」として投入するのは、教育や研修のコストを削減するための派遣先の都合にすぎない。労働者を人材ではなく消耗品として扱うこの構造こそがブラックの本質だ。即戦力という言葉は、労働者を使い捨てにするための免罪符であり、脳科学的にも心理学的にも人間の適応を妨げる。

科学的根拠を盾に、この茶番を拒否することこそが派遣社員として働く者がとれる数少ない自己防衛である。

参考になった! 0
参考になった!