違法な派遣会社やブラックな派遣先にスマートに報復する方法

派遣で働いていたり派遣で働こうとすると、避けて通れないのがブラックな派遣会社と関わってしまったり、ブラックな派遣先企業を紹介されてしまうということ。

これは自分の経験から言ってもそうだし、派遣で働いた経験のあるリアルな知り合いの話などからしても、どんな注意しても100%避けられないと断言できる。

「それなら別の派遣会社から良い派遣先を紹介して貰えばいい」とか、現実を無視した意見を持つ人は、派遣で働いたことがないか派遣初心者さんの戯言とも言える。そんな状況を踏まえて、今回はブラックな派遣会社やブラックな派遣先に出くわしてしまった場合に普通の個人ができるスマートな報復方法を紹介する。

ブラック企業に報復するのは社会のためである

大前提、報復と言ってもスマートでないものは使う労力に対してのリターンが少ないので、できる限りスマートなものを選択する必要があると心得よう。

そして、何のために報復するかというのも大事なこと。

法律を守らず派遣社員を使い捨てるブラックな派遣会社が存続できていたり、派遣社員をコキ使うことで利益を上げている企業を野放しにしていると不幸になる人が増える。結果的に社会全体としての利益がない。

その企業の一部の人間だけが良い思いをして、社会全体としてマイナスなのだから、ブラックな派遣会社や派遣先で酷い目にあった人は相応の方法で報復することが望ましいのだ。

ブラックな派遣先で就業してしまう実例

まずは、なぜ複数回の派遣経験者であっても、どんなに気を付けていようが結果的にブラックな派遣先で就業してしまうケースが起こるのかというのを実例を交えて紹介しよう。

Aさん(仮名)は、急募案件として経験のある職種で某派遣先を紹介されたはいいが、独自システムを使ったり独自の手順で作業を行ったりしているがために、必要な教育を受けないとまともに作業ができないということがあった。

その派遣先企業のアホ社員は、優秀な同僚が取引先に引き抜かれたり、別の人は仕事がアレすぎて精神面に異常を来して休職したがために手が回らず、教育に時間が避けないようであった。

当然の如く、こんな職場では上司もアホ確定なのでそんな状況を根本的に改善する気がないために、とりあえず手っ取り早く採用できる派遣社員を雇って何とかしようとしたのである。

そんな現場で一番困るのは派遣された本人だ。

こんなアホばかりの派遣先でも派遣会社という「魔法のごまかしフィルター」を通せば『上場大手のグループ会社なので安心して働ける派遣先です!』などと嘘八百で求人できるのである。

ちなみに、大体の派遣会社は派遣先企業と実際にやり取りする営業マンと、求人を求職者に紹介するコーディネーターが分かれていたりするので、派遣会社の中にもフィルターが何重にもかかっているのが普通。だから、実際に働いてみるまでブラックかどうかわからないことが多いのだ。

報復方法1 その企業で働かないこと(即日退職)

では、不幸にもブラックな派遣先に就業してしまった場合にとれる現実的な報復方法について考えてみよう。

上記のようなケースの場合、自分が圧倒的に負担を強いられることが確定的である。作業量が圧倒に多かったりしても時給相場より安い給料で契約されているのだから、自分が頑張れば頑張るほど、派遣先企業が美味しい思いをするのである。

こんな場合にとれる報復方法はできるだけ早く退職することである。

「途中で派遣の契約を解除することはできないのでは?」と思うかもしれないが、業務に必要な研修を実施しなかったり、パワハラなどハラスメント行為が行われていたり、事前に受けていた説明と業務の実際が異なる場合は、派遣などの有期雇用契約であっても即日で契約解除が労働基準法で認められている。

関連した根拠法令は労働基準法15条2項になるが、こういうブラックな派遣先を平然と紹介する派遣会社は担当者も大体がアホなので、パワハラ的な扱いを受けて勤務困難などと理由を付けて退職させてもらうのが良いだろう。

派遣会社に相談すれば、派遣会社側のレベルも判断できるので一石二鳥だ。退職を認めなかったり、とんちんかんな言動をする頭の悪い営業担当者なら、上司とか話の出来る人間に代わって貰うのがよい。経験上、派遣会社の下っ端の営業マンなどは、使い捨てのコマみたいなものでまともな交渉相手としては使い物にならない場合が多い。

報復方法2 労基署のチクりフォームで報告

派遣先企業でパワハラ的な言動があったり、何らかの法令に違反したような状況がある場合は、厚生労働省の通称「インターネットお手軽チクりフォーム」で報告するのがよい。

労働基準監督署の窓口に行くと詳細な相談ができる一方で、給与未払いなど決定的かつ深刻な状況でない場合は、わざわざ出向いても相談するだけで終わってしまう場合も少なくない。

労働基準監督署は辺鄙な場所にあったりするので行くだけでも大変だし、上記のケースみたいに「派遣社員の担当者がアホすぎて・・・」みたいな話を長々とするのも、労力
に見合うリターンが少ない場合もあり得る。別のことに労力を使った方が生産的なのだ。

そんな場合にスマートなのが「インターネットお手軽チクりフォーム」なのである。深刻な状況の場合は報告に基づいて立ち入り検査が行われたりもするし、匿名や退職済みの職場などでも報告できるので、やってみる価値はあるだろう。

「労働基準関係情報メール窓口」 送信フォーム

報復方法3 転職クチコミサイトに投稿

同じような思いをする人を減らす目的では有効だと考えられる。

転職関係の口コミサイトで有名どころだと、転職会議、キャリコネ、OpenWork、en Lighthouseなどが挙げられる。いずれも企業が運営しているサイトである。

それぞれ会員登録が必要だが、大体のサイトは投稿することで他の人の口コミを閲覧できるようになったりする。投稿する文字数が決まっていたり、登録に手間がかかるという難点があるが、ブラック企業を淘汰するためにはブラック情報を共有するのが一つの方法である。

注意点としては、あくまでも他人へのブラック情報の共有が目的なので、プロフィール的な情報やプライバシーに関わることを必要以上に書かないことである。

勤務時期をずらしたり、あなたが男性なら性別を女性にしたり、雇用形態や職種などをボカして書くのが基本だ。派遣経験者のリアルな知り合いも色々ボカしてボロクソに書いていると言っていた。そのあたりは活用しよう。

報復方法4 Googleマップのクチコミに投稿

Googleマップを使ったことがあれば見たことがあると思うが、飲食店なんかはもちろん、店とかあらゆる場所のクチコミを投稿できるようになっている。

派遣会社なんかだと有名どころでもボロクソに書かれていることが多かったりして笑える場合があるが、担当者がきちんと返答していてさらに笑える場合もあったりした。当たり前にやるべきことをやっていないから悪評が立つのである。

注意点は普段使うGoogleのアカウントだと色々と支障が出る可能性があるので、別のアカウントを用意することだろう。こちらもプライバシーをボカして書く必要があるので、手間を考えるとそれほどスマートとは言えないが、他の利用者に注意喚起する手段にはなり得るだろう。